多摩美術大学情報デザイン学科 IDD 1年生 『 ビジュアルランゲージ』

課題:新しい牛乳のカタチ


HUANG Wan (コウ エンテイ)

Pyonn Milk

ピョンミルクという飛び跳ねるような軽快で音を感じるネーミングを非常に上手くパッケージに表現されました 。ごく普通の白い紙コップにスミ1色で印刷し透明スリーブを被せるという簡単な素材を使用しながら、手に取っ た人がスリーブを回すという行為だけで牛のイラストが軽快に飛び跳ね走り出す。たった一工夫で手の中で動画 を楽しめるという発想と着眼点が大変面白く、他の紙媒体グラフィックの展開の量と幅が素晴らしかったです。( 講評:三沢紫乃)


丸山 竜司 (Ryuji Maruyama)

「白」という非常に明快で強い一文字のネーミングを美しいロゴに表現することが出来ました。たった一文字の中 に、牛乳の流れるような液体感、白という柔らかさ、日本の味わい、高級感、が美しく込められていました。商品コ ンセプトを伝える役割を果たすロゴという一番大事な柱がしっかりしているからこそ、他のグラフィック要素を何 も入れなくても、ロゴと素材選びと構成だけで幅広い展開と強くて綺麗な世界観を構築できたのだと思います。(講評:三沢紫乃)


金井田 誠悟 (Seigo Kanaida)

melook

「melook」〜私はあなたを見ているよ〜という何とも優しいネーミング。優しい気持ちや安心感、思いやりを体だけでなく心にも届けるというパッケージに心を打たれました。成長期の子供たちへ向けて「君の成長を、見守り続ける。」という安心感を感じるキャッチコピーと共に、丸みのある親しみやすいロゴを直線と円で丁寧に作り上げ、余白の「白」を引き立たせた構成と柔らかい優しいカラーリング、そして側面表記のレイアウトから文字間まで細部まで美しく仕上げられていました。心のこもった丁寧なアウトプットに作り手の誠実さを感じました。(講評:三沢紫乃)


堀内瑚夏 (Konatsu Horiuchi)

オヤスミルク

成長を促すゴールデンタイムである夜寝る前に子供たちに毎日飲んでもらいたいという想いが込められた「オヤスミルク」。〜今日からヒツジではなく、ウシを数えてみませんか?〜というユーモアのある可愛いキャッチコピー。羊に混ざって軽快に牛が飛び跳ねているイラストがなんとも可愛らしく繊細で素敵でした。グレイッシュな優しいトーンの色遣いは子供たちだけでなく大人の女性のファンも獲得できそうなお洒落な世界観で、7日間毎日飲みたくなるような工夫が連続するイラストと側面の日替わりのメッセージに素敵に表現されていました。(講評:三沢紫乃)


WANG Yuhzh (ワン ユウチン)

LIBERTY MILK

「LIBERTY」というネーミングにピッタリの自由で楽しくてポップなオールドアメリカのお洒落なパッケージに仕上がりました。カラーによってロゴが違うという自由さ、そして手描きの良さと魅力を最大限に活かしてくれました。側面から裏面までどの面を見ても美しく楽しく、取っておきたくなるようなパッケージです。キャラクターの牛さんが元気に牛乳を差し出す動画まで展開し、可愛くてカッコイイ、古くて新しい、斬新な世界観を作り出してくれました。(講評:三沢紫乃)


金原 碧 (Ao Kanahara)

テッコツ

「身体、建設中。」という面白いキャッチコピーと共に登場する大きな構造体「テッコツ」。それを一生懸命作るのは働き者の蟻さん扮する小さな牛さん達。鉄分を強化する牛乳のコンセプトが非常によく表現されていて、テッコツをコツコツ作る小さなキャラクターが可愛らしく面白く、プレゼンテーションでは「テッコツ」文字の構造体まで登場させ演出がとても楽しかったです。カタカナが持つ直線の特徴を活かしている点も良かったです。(講評:三沢紫乃)


増子 果歩 (Kaho Masuko)

ミルクック

〜料理を楽しくする牛乳〜「ミルクック」。「ミルク」と「クック」の造語が分かりやすく、コックの牛のキャラクターもとてもユニークで素朴で可愛らしい。牛乳をそのまま飲むだけでなく、色々な料理にも使ってほしいという想いが素敵でした。牛乳を使ったたくさんのレシピをリーフレットに詳しく丁寧に紹介しパッケージと共に持ち帰っていただくというアイデアも良く、色々なお料理が次々と出来上がっていく動画も楽しく、最後にコックの牛さんがパッケージに入って完成!いうのが大変可愛らしかったです。(講評:三沢紫乃)


森下 純名 (Ayana Morishita)

京牛乳

〜こだわりの一杯を、あなたへ。〜「京牛乳」。産地牛乳というジャンルは市場では牧歌的な顔つきのものが溢れていますが、全く違う角度からコンセプトとデザインを考え”京都で生まれた高級な日本的なパッケージ”という面白い視点での取り組みでした。筆文字で描いた文字と背景の流れるような白地を生かした優雅なグラフィックは、日本らしさ、京都らしさ、高級感、風情、が感じられ、飲んでみたくなる、そんな素敵な顔つきです。横長のポスターも巻物のようで、日本らしさが強調されていて綺麗な世界観でした。(講評:三沢紫乃)


JUNG Daae (ジョン ダエ)

IT’S NUTTY MILK

最近注目されているアーモンドミルク。乳脂肪を使用しないカロリーが低く美容に良いと言われ女性に人気のアイテムですが、アーモンドだけでなく他にもあるのでは?と、ココナッツ、お米、も加えて3アイテムのブランド展開まで広げてくれた面白い着眼点でした。「IT’S NUTTY MILK」というポップな楽しいネーミングで3つの可愛いキャラクターまで考案し子供達も巻き込む展開へ。これもまた飲んでみたい!と楽しい気持ちになりました。(講評:三沢紫乃)


Photo : 小泉起行 Taiki Koizumi